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「地方の力を次の世代へ」~橋本・元高知県知事講演~ [御坊市]

[2020年2月14日掲載]

「地方の力を次の世代へ」~橋本・元高知県知事講演~

五輪から災害、認知症など幅広く 御坊市民教養講座


話す橋本・元高知県知事

 御坊市民教養講座は2日、御坊市民文化会館で開き、講師の橋本大二郎・元高知県知事は「日本の針路を決めるのは地方の力」をテーマに話した。橋本元知事は、半年後に迫った東京オリンピックにちなみ、前回の東京オリンピックに伴う社会の進歩を紹介しながら今大会に期待を寄せた。近年続発する災害をはじめ、認知症や移民、少子化など幅広く取り上げ課題を指摘した。NHK記者を経て高知県知事を4期16年間務めただけに具体的なデータを提示しての話しぶりに「とてもわかりやすくて良かった」と好評だった。こうした貴重な提言を行政がどのように生かしていくのか。今、地方のありようが問われている。(竹内 文雄記者)

 橋本元知事は東京都出身。慶応大学卒業後、NHK記者として活躍。「縁もゆかりもない」高知県から知事出馬を要請されて4期16年間知事を務めた。その後、大学教員やテレビ・ワイドショーの司会を4年半して、現在は講演活動などをしている。

 講演ではまず56年前の東京オリンピックを振り返り、オリンピックで国内の生活環境が一気に改善された。

 新幹線が登場し、高速道路網が整備された。冷凍食品が開発され、選手村では約2週間で計60万食の食事を提供したが、市場で食料品が不足するなど都民の台所には響かなかった。

 これはオリンピックに備えて導入された食品冷凍技術のお陰で、早くから少しずつ買いためることが出来たからで、オリンピックのような大きなイベントは、意外な面でも貢献することがある。

 今年のオリンピックでは、選手村で無人バスが走るがこれも初めてのこと。このほかオリンピックに合わせどんな新しい事が出てくるか楽しみと期待を寄せた。

 前回の東京大会が、気候の良い秋に開かれたのに、なぜ真夏に開かれるかについては、アメリカのスポンサー事情を紹介した。

 アメリカで人気のあるアメリカンフットボール、野球、バスケットボールの3大スポーツは、いずれも秋に開幕したりピークを迎える。スポンサーはこれらにCMを出すので、同時期にオリンピックを開くと大手のスポンサーを集めにくい。アメリカのテレビが放映してくれないと、オリンピックの売り上げが大幅にダウンするので、やむなく平均気温32度という7月下旬開幕に設定されたと舞台裏を話した。

 近年、国内各地で毎年大きな災害が起きていることについては、想定外の被害が続発しているので、「危険」と判断すれば、空振りになってもいいのでまず避難する心がけが大切。

 高齢化に伴い増えつつある認知症の人は10年後には830万人が予測される。神戸市では「認知症保険制度」を作り、市民が1年間に400円負担する制度を導入した。認知症の人の万一の事故に市民全員で「広く薄く」分担してみんなで備えようというシステムが広がることが望まれるなどと話した。。

 橋本元知事は、どのテーマにも、それにまつわる具体的なデータを示し、御坊市が大きな被害を受けた昭和28年の「7・18」水害や「子ども食堂」の状況を紹介するなど、事前に御坊市のことを十分調べて講演に臨んでいることもよくわかった。会場を出る時あちこちから「ええ話やったなあ」という声が聞かれた。

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