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有田川町の二川ダム ダム放流水を活用して発電 年間4300万円稼ぐ働き者 [有田川町]

[2016年4月29日掲載]

和歌山県有田郡有田川町は、同町にある二川ダムの放流水を活用して水力発電を始めた。最大出力は約200キロワットで、発電した電力を販売することで、1年間に約4300万円の収入になる。河川環境を維持するために放流されている水を使うので、資源の再利用にもつながる。町が計画に取り組んで7年目の完成で、県などと粘り強く交渉を重ねた努力が実を結んだ。有田川町は「ダムの維持放流水を活用した発電を町が行うのは,県内では初めてで、全国的にも珍しい方式」と胸を張っている。

有田川上流の二川地区(旧清水町)にある「二川ダム」は、昭和42年3月に完成。総貯水量は3000万㌧の規模を誇り、治水や灌漑などを行う多目的ダムとして役割を果たしている。
 川の上流に大きなダムが建設されると、川の流れがせき止められ、下流に水が全く流れなくなると、川の環境保全や動植物の生態にも大きな影響が出てくる。

このため、ダムの下部に小さな穴をあけてほんの少しだけ下流に水を流す方式が採用されている。

(写真/二川発電機)

中岡浩環境衛生課長は、まだ町が合併する以前から「あの放流水を何とか活用出来ないものか」と考えていた。

そして平成21年に「有田川町営二川小水力発電所計画」をまとめ、県に協議を申し込んだ。

当初、県はダム管理の立場から計画に消極的だったという。しかし、中岡課長が粘り強く交渉を重ねた。さらに全国的に多様なエネルギーの必要性が指摘されることも追い風となった。

こうした地道な努力が実を結び、24年9月に実施設計費用が町の補正予算に計上され、26、27の2年間で総事業費2億8600万円を投入して完成。今年2月から稼働をはじめた。

建設された「小水力発電所」は、ダムサイトから放流される毎秒0・7トンの水を利用して1時間当たり199キロワットの電力を発電する。これは約300世帯の電気をまかなえる。1年間の総発電量は約120万kwhで、大型原発1基が1時間に発生させる電力に相当するという。

この発電所の発電により、1年間で4300万円が町に入る。2億8600万円の建設費は、7年間で回収できることになる。

建設された発電所は自動運転で、稼働状況などは、有田川町役場環境衛生課のデスクで監視出来るようになっている。

中岡課長は「維持放流水とはいえ、常時流れていくので、何とか活用出来ないかと考えていたのが、ようやく有効活用されるようになって喜んでいます。エネルギーの確保と町に年間約4300万円の収入をもたらしてくれる働き者です。この方式は、県内では初めてで、全国的にも珍しいと思います」と話している。

(写真/二川ダムの放流水(左)を活用)

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